カウンターを考えよう(前半)
みなさんこんにちわ、れうすです。
今回のテーマはカウンターです。色々書きたいことがあったのでアンケートを取ってみたところ意外にもカウンターの票数が若干多かったので
カウンターについて書きます https://t.co/nzkcRjxFj0
— れうす (@gin3421) 2017年12月2日
今回はカウンターについてアウトプットしようと思います
さてカウンターといえばサッカーの得点の3割から4割を占めると言われる得点源ですよね。これはハンドボールやバスケでも変わらないようで、このような球技の重要なファクターになっています。今をときめくゴールデンステイト・ウォリアーズも速攻がえぐいチームですし、ポゼッションのイメージが強いシティやナポリもカウンターが物凄く上手いですから絶対にないがしろにしてはならないものとなります。しかし中学や高校年代ではカウンター=ただ速く攻める程度の感覚で行っているチームが多く、なんとも悲しいなーと思うことが多いです。というわけで今回はカウンターというものを少し論理的に考えようと思います。
・カウンターはサイドに開くな縦パスを入れるな!
カウンターといいますと、よくイメージされるのが、CFに縦パスをいれて、キープし味方の攻め上がりを待つ。という非常にオーソドックスな形だと思います。
しかし、、この形かなり成功率が低いと思われます。当たり前といえば当たり前ですが、当然中央への縦パスというのは敵も最も警戒しますし、なによりCBもゴールラインに対して垂直なパスというのはアタックしやすいものですからその状況でCFが3秒も4秒もキープしてたらはっきり言ってそのフォワードは変態です。
まあおそらくきっちり良い形で縦パスが入ってもかなりキープは厳しいでしょうし、大抵のカウンターでそのようないい状況はかなり希です。となると、中央への縦パスをCFがキープという形をカウンターとして整備するのは無理があるのではないでしょうか??
そうなると、次に使うべきはサイド、CFがサイドに流れて基点をつくると言うのがよく言われることでありますね。
普通であればそうなるはずですが、実はこれもあまり良いとは言えません。シンプルな話でゴールから遠ざかることによって相手にとって脅威があまり無いからです。
守備を普通に仕込まれたチームであれば、ボールがサイドに流れる=自分たちの守備が上手くいっているという認識になりますし、何よりカウンター時の守備でサイドまで引っ張り出されるセンターバックはかなりアホです。(もちろん飛び出さなければならないときもある。)
よって、カウンターで攻めたいというときにサイドを使うというのはあまり得策ではありません。
さて、ではどこを使えというのでしょう?賢明な皆さんならもうお気づきでしょう。残された場所は一つ、そうハーフスペースです。(詳しくは後半で扱います。)
自分が高校の時のチームの基本的な攻撃コンセプトはカウンターでした。ハイプレスからのショートカウンター、サークルディフェンスからのショートカウンター、ロングカウンター、ゾーン2におけるスペース圧縮からのハーフカウンター、リトリートからのロングカウンターなど考えうる限りほぼ全てのカウンターについて練習しました。システムでいえば5-2-3からのカウンター、5-3-2からのカウンター、4-4-2からのカウンター、4-3-1-2からのカウンター、4-3-2-1からのカウンター、4-1-4-1からのカウンターなどなど高校3年間をカウンターと守備に費やしたといっても過言ではないほどです(笑)
それぞれ、守備ラインの高さや人の配置の関係でディティールには細かな差が存在していますが、うちの顧問がどのカウンターでも絶対に共通して言っていたことが一つありました。それが「ペナルティエリアの幅から外に出てはならない。カウンターはペナルティエリアの幅のなかで完結させなければならない」ということでした。特にうちのチームはまずサイドに誘導し、相手が中を狙ってきたところで奪う。という認識があったので、中央で奪い完結させるということは非常に重要なファクターでした。これはあくまで主観ではありますが、ペナ幅から外に出てしまった攻撃は大体失敗しています。
さて、なぜペナ幅で完結するカウンターは成功し、ペナ幅を出たカウンターは失敗してしまったのか?ここからはなぜペナルティエリアの幅で完結させなければならないのか、そしてペナルティエリアの幅で完結させるというのはどういうことなのか?(詳しくは後半扱います)を考えましょう。
まず、ペナ幅で完結させることの理由ですが、全く難しくありません。ゴールに最も速く近づけるからです。
小学生でもわかることですが、移動時間というのは距離と速さに左右されるわけです。効果的なカウンターというのは
相手の帰陣までの時間>攻撃時間
という状況であるわけです。よって攻撃時間をなるべく短くしたいと考えるとゴールまでの距離はなるべく短く、かつ速度は速くということが必要になります。これはおそらく全ての人が共通の認識であるはず。よってサイドに展開する時間はマイナスに作用することが多い訳です。下の図を見ていただければ誰でもわかります。
上の説明ではサイドに展開しない事のメリットは説明できても、ペナルティエリアの幅で完結させる理由を説明したことにはなりませんね。ではなぜこの「幅」というのが大事なのか。それはペナルティエリア幅で完結することは選手間の距離が自動的に短くなることに繋がるからです。
- 選手間の距離が短い
- =ボールの移動時間が短い
- =相手のスライドまでの時間が短い
- =ズレが生まれやすい
ということにつながります。
よって速度をあげつつ、相手のDFのズレを生みやすくなるということです。これ非常に重要です。さきほどサイドに展開されるのは怖くないと言いましたが、サイドに展開すると単純にゴールから遠くなり脅威が減るというのに加え、じつは選手間の距離が広いことによってケアがしやすくなるという理由もあったのです。
ペナ幅で完結させることの意味を理解していただけたでしょうか?
今回は少し長くなりすぎたので一旦ここで終わり、後半へ移ろうと思います。